編集：2009.03.28
CDプレイヤー、DVDプレイヤー、レーザーディスク･プレイヤー、レコーダー、ドライブの修理について。
長年使用していると、以下のような症状が出てくる。
| 症状 | 原因 |
|---|---|
| ディスクを読み込ませてもすぐに出てきてしまう | 可能性としてはトレイの位置スイッチの接触不良。→接触不良 |
| ディスクは読み込むが回転しない感じがする…音が静か | ピックアップ光学系の劣化。→埃の除去、→レーザーの調整 |
| ディスクを読み込み回転をしたあと止まってしまう…排出されることもある | ピックアップ光学系の劣化。→埃の除去 |
| 音が飛ぶ。振動で音が飛ぶ…など | ピックアップ光学系の劣化。→埃の除去
ピックアップ･メカのトラブル。→ピックアップ･メカの手入れ ディスク自体に問題がある…キズや埃など。→ディスクの掃除 |
トレイ位置検出スイッチ（マイクロスイッチ）、メカ位置検出スイッチの接触不良などの場合。
この両スイッチの場所はドライブによって様々です。このスイッチを探しだし、スイッチを交換する。しかし一般には殆ど入手できないだろう。よってスイッチを分解して接点を磨くしかない。
スイッチの分解には、時には半田コテ、磨き粉、爪楊枝などが必要。
手順としては、スイッチ分解、爪楊枝に磨きを付けて接点を磨く、エアーで接点の磨き粉を吹き飛ばす。スイッチを元に戻す。
この際に、接点には潤滑シリコーンなど付けない方がよい。付けるとそれが接触不良の原因となってしまうから。
左図は基本的なピックアップの光学系の構造図。ドライブの薄型化などの関係で構造が異なる事があるが、基本的にはこのような感じです。
まずピックアップレンズを磨く。磨くのには、CDピックアップレンズクリーナーを試すか、綿棒で手で拭く。
CDピックアップレンズクリーナーの場合は色々な種類が発売されている。この場合はCDドライブを分解せずに普通の再生のようにして使用する。短時間しようする…使用法は製品の説明書を参考に。
綿棒で拭く場合は、ピックアップレンズが概観から見える場合はすぐ作業を行えるが、見えないトレイ･ローディング式の場合はドライブを分解するしかない。
レンズを拭くには、綿棒をそのまま何も付けずに、優しく撫でるように拭く。レンズには蒸着膜が付いているのでそれは剥がさないようにする。
以上の事をしても改善されない場合は以下の奥の手がある。
光学系の外側を磨いてもダメなら、内部を磨く必要がある。
内部を磨くには、どこかの例では洗剤で落とす例もあるが、どうなんだろうな…？。私の場合は以下の手順で行っています。
レンズの端っこに接着剤が付いているのでそれを先端の揃ったニッパなどで挟んで取る。するとレンズが簡単に取れる。尚、取るときにムービング･コイル（ピックアップレンズを動かすコイル）関係に無理な力を与えないように工夫した方がいい。小さなマイナス･ドライバーでほじるのもいい。ピンセットで押さえたりとか。
ピックアップレンズの内側を綿棒で拭く。半反射鏡を綿棒で拭く。
ピックアップレンズをはめて、ネジ止めで端っこを止める…２箇所。
あと、レーザーディスク･プレイヤーの場合は、ディスクをの傾きを検出する光センサー…卵の殻の上半分みたいな形状の無色透明な部品…も綿棒などで磨く。
さて、これでCDを読み込んでくれたらシメシメである。
これでも読み込んでくれない場合は、更に奥の手がある。レーザーの調整である。
ピックアップ･ユニットにマイナスで調整できる半固定のチップ型ボリュームが付いている…大抵。しかしコンパクト…ローコスト？…を図ったドライブはボリュームが見えない場合があり、しかもネジ取り外しによる分解もできない場合がある。プラスチックの熱着による固定をされている。
半田コテ（参照→ブログ）を温めて固定されている部分（内部カバーの丸い窪み）を融かして内部カバーを浮かす…それが数カ所必要である。私もまだそこまではやったことはないので申し訳ない。
元に戻すには、内部カバープラスチックをはめて、半田コテで、固定する所を熱着する。
とにかくピックアップの半固定ボリュームが見える場合の話…とします。
金属にも書ける極細サインペンでボリュームの頭の横に線を引いて、ボリューム調整具合がわかるようにする。右に 1mm くらいずらす。これで読み込めるか確認。ダメな場合は更に 1mm くらいずらす。これで読み込ませる。これでもダメな場合はもっとずらす。
合計半分回してもダメな場合は元に戻して逆回しに同じように調整＆読み込みテストを行う。
調子のよい位置としては、CDの回転中の音でわかる。「シー…」と音がする。ボリュームを回し過ぎるとその音が強くなる。で、軽く「シー…」と音がする所で調整を止めればよい。CDプレイヤーなどでは、トラック間の動きがスムーズである。
ピックアップ部を動く部分で金属シャフトがある。長期使用していないメカでは、希に動きが鈍い状態にある場合がある。
こうなるとトラック移動がスムーズにできなくなり、音飛びなども発生する。
この場合は、シャフトを安いアルコール…燃料用で十分で汚れを取り、ゴールドグリスなどのプラスチック用のグリスを塗る。
ピックアップ部を手で動かして馴染ませる。
肝心のディスクに埃や傷があってはちゃんと読めない可能性が出てくる。
メガネ拭きや、CD用の拭き取る布が売られているのでそれで行う。
ティッシュやトイレットペーパーで行うとディスクに傷が付くことが多いので絶対に使わない方がいい。
CD用のクリーナーが売られているが、これの使用法はその商品を参照してください。必ず拭き取りが必要なタイプだろうとおもう。